スマホ脳|書評

  • 2022年5月5日
  • 2022年5月9日
  • 読書
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芸人ニューヨークがおすすめしてたのを覚えていて、ブックオフで見かけたときに買ってきた。GW暇な一日使って読了。巷でよく聞く、SNSが脳に悪影響を与える、的なことをひたすら書いているのかと思ったが、しっかりと人類の歴史の中でとらえていた。

ざっくりと自分なりの要約

まず、人類の歴史から紐解いていく。私たちの種が東アジアに誕生してからほとんどの時間は採集や狩りを行っていた。スマホが表れたのはごくごく最近のことである。人類は、環境に適応するため進化を続けているが、これには時間がかかるため、スマホに適応していない。むしろ、私たちの脳は、採集や狩りに適応した作りになっているのである。

その適応の結果私たちが持っている特性としては以下のものがある。それぞれが私たちのかつての暮らしにどのように役立っていたのかは本を読んで確かめてほしい(一番下は書かれていなかったかも)

  • 不確かさを好む
  • 新しいものを好む
  • 承認欲求
  • 他人のうわさを好む
  • 自分のことを話したいという欲求がある

そこで、上記の脳の特性を見抜き、うまく人間の脳の注意を引き付けることができたものがある。それがスマホだ。筆者はこのことを、「脳をハッキングする」と表現している。スマホが脳のハッキングに成功して、私たちは一日の多くの時間をスマホに奪われている。

そこで、スマホの負の側面が表れる。

  • 共感的配慮の低下
  • 集中力低下
  • 睡眠障害
  • 他人と比較して幸福感を感じないこと

上記のデメリットは、SNSなどのツールの作り手すら問題視しているという。

解決策についてはつぶさには書かれていなかったが、「適切にスマホから距離をとること」「運動すること」は効果があると実験の結果から述べている。

感想

読んでいると、「そういうことだとすると説明がつくな」「その説明は納得できるな」というような感想を随所随所でおぼえた。すべてが実験で実証されているわけではないにせよ、かなり筋の通ったストーリーで書かれているので、納得感は強かった。確かにスマホを使っている、というより、スマホに使わされている、と感じることが最近多い。時間空けてもう一度読みたい。

あと、身近なところから、「スマホを使っている時間を知る」「スマホをベッドに持ち込まない」「友達といるときはスマホをスリープにする」などは実践したい。

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